· 

CACE29−5 母の言葉

日本だと健診の度にエコーをして、

 

逆子っぽいなということが分かったら、

 

皆さん針やお灸、

 

マッサージなどをされると聞いていました。

 

ですが、

 

36週だともう遅いねという時期に逆子が分かったのです。

 

帰りの車の中で、

 

私は泣いてしまいました。

 

今は元気に産まれてくれて良かったということに尽きるのですが、

 

アメリカの健診システムとか、

 

赤ちゃんが自分でお腹の中で回れるくらいの頃にエコーしてくれたら良かったのに、

 

もっと自分で主張すれば良かった、

 

制度を理解していない自分が悪かったと自分を責める気持ちがありました。

 

外回転術の説明を聞き、

 

私達夫婦としては

 

「外回転術が極めて成功率が高くて、

 

リスクが少ない状況下ならやりたい。」

 

という意見でした。

 

 

 

けれど、

 

実際は期待する結果の確率よりもリスクが生じる可能性の方が高いのではないだろうか、

 

そのことが怖いなと考え、

 

早い段階で外回転術はしないと決め、

 

帝王切開で産むことを決めました。

 

健診から帰ってきて、

 

夕食を食べた後、

 

夫と話して、

 

その日の内に決断をしました。

 

ですから長い時間は悩んでいなかったと思います。

 

外回転術の動画を見たり、

 

いろんな情報をできるだけ集めて、

 

夫の方が先に帝王切開出産に納得をして、

 

私が帝王切開の決断を下す後押しをしてくれたように思います。

 

ただ、

 

外回転術のオプションがなくなったから、

 

すぐにじゃあ帝王切開でいいやとも思えなかったのが実際です。

 

その時、

 

私は母に電話しようと思いました。

 

電話する前は、

 

母から

 

「え?そうなの?大丈夫?

 

今から何かできないのかしら?」

 

などと言われると思っていたのですが、

 

全く逆でした。

 

母自身は私達姉妹を自然分娩で産んでいるのですが、

 

「母子ともに元気なのが一番。

 

医療機関を信じて帝王切開で産んだほうがいいわよ。」

 

と温かく強い言葉をかけてくれて、

 

「よし、帝王切開でいこう。」

 

と思えました。

 

とても救われた気持ちでした。