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CASE16−8 夢の中のような感覚

その手術室には窓があり、

 

手術中、

 

切っているお腹は見えないのですが、

 

夫と両親が見えるようになっていました。

 

少し離れてはいるのですが、

 

赤ちゃんを取り上げる瞬間も夫や両親は見ていて、

 

ビデオにも残せて、

 

すごくありがたい記録となりました。

 

これまでに出てくる瞬間を想像して、

 

想像するだけでも泣いてたりしてたんですけど、

 

実際には

 

「あ〜、(赤ちゃんが)泣いてるなぁ。」

 

っていうくらいで、

 

感動した覚えもあまりなくて、

 

意識が飛んだり戻ったりを繰り返していて、

 

自分がどこにいるか分からないような感じでした。

 

 

産まれた時も

 

「おめでとうございます!」

 

と皆さん言ってくださっていたのがビデオの記録にも残っているのですが、

 

私の記憶には一切ありませんでした。

 

産まれた後は、

 

すぐに赤ちゃんを私の顔にくっつけてくださったんですが、

 

「赤ちゃん出ましたよ〜。」

 

と声をかけられた時も、

 

「はい、、、。」

 

という返事しかできなかったという記憶だけが鮮明に覚えています。

 

しっかりと記憶があるわけではなくて、

 

目を閉じていたような気もしていて、

 

夢の中で赤ちゃんに会っているような、

 

だから、

 

子どもを直接は見た記憶がなくて、

 

赤ちゃんを顔につけてもらったという感じです。

 

フワフワした状態だったので、

 

その時には痛みも感じてはいませんでした。

 

その後、

 

すぐに

 

「胎盤を出しますよ。

 

少し痛いかもしれないんですけれど、

 

全身麻酔にしますか?」

 

と言われて、

 

その後は全身麻酔をしてもらいました。