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CASE27−5 夫を尊敬できた瞬間

私は女の子が欲しかったのですが、

 

夫は長男ということがすごく嬉しかったみたいで、

 

男の子だと自分のDNAが続くと思うのか、

 

もしかしたらいつか自分と仕事ができるかもしれないんだよなとかブツブツ言っていました。

 

元々はカップルとして彼氏から始まり、

 

夫となり、

 

そしてどんどんお父さんに変化していく夫を見て、

 

私も初めての感覚というか、

 

この10ヶ月間の彼の変化を嬉しく感じていました。

 

お腹が動いたとか、

 

体調が悪いとか、

 

ただのわがままのようなことでさえ、

 

「僕が手伝えなくてごめんね。

 

君がそれだけ頑張っているから、

 

産まれたら夜中は僕が赤ちゃんにミルクをあげたりするから、

 

その時は君は寝てていいよ。」

 

とか言ってくれていました。

 

 

その当時、

 

夫は日本でアメリカ本社の時間帯で仕事をしていたこともあり、

 

気持ちよくそう言ってくれました。

 

そういう彼の様子を見て、

 

夫を尊敬できるようになりました。

 

出産の前日なんかもコロナ禍だったので、

 

病院に一歩も入れず、

 

入り口ゲートのところで、

 

「本当にダメなの?

 

本当にダメなの?

 

でも、僕は父親だよ?」

 

と諦め切れずに食い下がってきました。

 

夫の気持ちもすごく分かるし嬉しかったけれど、

 

その時ばかりは夫と喧嘩をしました。