出産当日、
手術室に入室する時に、
「〇〇さん!」
と急に医師から声をかけられました。
以前の職場でもある子宮筋腫の温存手術をしてくださった病院で、
一緒に働いていた医師でした。
私が病院も辞めてアメリカに行きますと言っていたので、
もう日本にはいないと思っていた私がいて、
先生は驚いていたようです。
その先生は、
たまたま私の出産病院にアルバイトに来ていたとのことでした。
執刀前に患者の名前を見て、
「私の知っているあの人だよね?」と思い、
サプライズしようと思っていたと言ってくださいました。
初めての出産で不安の中、
「知っている私の顔をみたらもう安心でしょ?」
と言ってくださり、
ものすごく安心しました。
出産病院では
「出産の時にどのような出産をしたいですか?」
というアンケートを前日に聞いてくださって、
私は赤ちゃんにライオンという意味の「レオ」という名前を付けるつもりだったので、
ライオンキングのハクナマタタのシーンのように取り上げて欲しいと書きました。
すると出産の時に先生も
「ご希望は聞いているので、そのように取り上げますね。」
とすごく優しく言ってくださいました。
私も看護師経験があったので、
「今はどこを切っていますか?」
「皮膚ですか?」
「筋肉ですか?」
「子宮まで到達しました?」
いろいろカジュアルに話しながら、
出産できました。
赤ちゃんが産まれた時に、
「あぁ、ありがとうございます、先生。めちゃくちゃ幸せです。」
と叫びました。
その時に主人がいれば一番良かったのですが、
それでもこの出産は良い思い出になるはずと思いましたし、
赤ちゃんが信じられないくらい大きな声で泣いたので、
「赤ちゃんってこんなに大きな声で泣くんだな。こんなに強い泣き方ができるんだ。」
と生命誕生のインパクトを感じました。
すっごく楽しかった忘れられない思い出です。
さすがに背中に麻酔を入れる時は怖かったですけど、
全然痛くなかったし、
トータル3時間位で終わったような記憶です。
赤ちゃんが産まれた後も、
「お母さん、疲れているだろうからちょっと眠らせてあげようか?」
と言ってくださいました。