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CASE27−6 まさかの偶然!!

出産当日、

 

手術室に入室する時に、

 

「〇〇さん!」

 

と急に医師から声をかけられました。

 

以前の職場でもある子宮筋腫の温存手術をしてくださった病院で、

 

一緒に働いていた医師でした。

 

私が病院も辞めてアメリカに行きますと言っていたので、

 

もう日本にはいないと思っていた私がいて、

 

先生は驚いていたようです。

 

その先生は、

 

たまたま私の出産病院にアルバイトに来ていたとのことでした。

 

執刀前に患者の名前を見て、

 

「私の知っているあの人だよね?」と思い、

 

サプライズしようと思っていたと言ってくださいました。

 

初めての出産で不安の中、

 

「知っている私の顔をみたらもう安心でしょ?」

 

と言ってくださり、

 

ものすごく安心しました。

 

出産病院では

 

「出産の時にどのような出産をしたいですか?」

 

というアンケートを前日に聞いてくださって、

 

私は赤ちゃんにライオンという意味の「レオ」という名前を付けるつもりだったので、

 

ライオンキングのハクナマタタのシーンのように取り上げて欲しいと書きました。

 

すると出産の時に先生も

 

「ご希望は聞いているので、そのように取り上げますね。」

 

とすごく優しく言ってくださいました。

 

私も看護師経験があったので、

 

「今はどこを切っていますか?」

 

「皮膚ですか?」

 

「筋肉ですか?」

 

「子宮まで到達しました?」

 

いろいろカジュアルに話しながら、

 

出産できました。

 

赤ちゃんが産まれた時に、

 

「あぁ、ありがとうございます、先生。めちゃくちゃ幸せです。」

 

と叫びました。

 

その時に主人がいれば一番良かったのですが、

 

それでもこの出産は良い思い出になるはずと思いましたし、

 

赤ちゃんが信じられないくらい大きな声で泣いたので、

 

「赤ちゃんってこんなに大きな声で泣くんだな。こんなに強い泣き方ができるんだ。」

 

と生命誕生のインパクトを感じました。

 

すっごく楽しかった忘れられない思い出です。

 

さすがに背中に麻酔を入れる時は怖かったですけど、

 

全然痛くなかったし、

 

トータル3時間位で終わったような記憶です。

 

赤ちゃんが産まれた後も、

 

「お母さん、疲れているだろうからちょっと眠らせてあげようか?」

 

と言ってくださいました。