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CASE27−9 アメリカの洗礼

日本とアメリカでの健診も全く違うものでした。

 

日本だと医師や看護師に直接会えると思うのですが、

 

アメリカではそうではないのです。

 

日本ではエコーは医師がやってくれて、

 

その場ですぐに説明してくれました。

 

でも、

 

アメリカではRNというレジスタンスナースが医師の役割をしているので、

 

エコー技師さんはエコーしかしてくれない、

 

説明はしてくれないんです。

 

エコーをやっている間は沈黙です。

 

気になって

 

「これはどうなってるんですか?」

 

と聞いても、

 

「私は答えられないの。」

 

としか言ってもらえませんでした。

 

 

私は医療英語を話せるような英会話レベルではなかったので、

 

質問もできないし、

 

思っていることも言えない、

 

聞いて良いんだろうか?、

 

聞くべきだったんだろうか?と不安でした。

 

主人も一緒に来てもらえばよかったんだと思うのですが、

 

仕事も忙しく、

 

一緒に来てもらうことはできませんでした。

 

後でどうやって主人に報告したら良いのか、

 

混乱だらけでした。

 

日本だと日本語でスムーズに質問できて、

 

誰に聞けば良いのかも分かっていたのに、

 

英語だから分からない、

 

誰に相談したら良いかも分からない、

 

アメリカでは何が普通なのかも分からない、

 

いつも不安な気持ちがつきまとっていました。

 

 

 

何を確認すべきなのかも分からないまま、

 

自己責任の国だということを突きつけられた感じでした。

 

「あなたが聞かなかったから、

 

私達は説明していないのよ。」

 

という感じで言われてしまうのです。

 

主人もアメリカ人なので

 

「それは母親の役割でしょ?」

 

という前提で話をしていました。

 

母親の役割ということは分かるけれども、

 

アメリカの常識が分からないのです。

 

できるだけ時間のある時に、

 

主人のおばあちゃんやお母さんに相談できればありがたかったのだけれど、

 

それもなかなか難しく、

 

主人も経験がないから分からない事だらけですし、

 

どうしようという不安だらけでした。