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CACE29−2 夫婦の思い

アメリカに来て、

 

この広大な土地で今までとは一味違う、

 

穏やかな悠々とした気持ちで日々過ごしていたことで、

 

体の調子も整い、

 

ここで子どもを産み育てる経験をさせてもらうのもいいな、

 

この人との子どもが欲しいなと思って結婚しているんだから、

 

先延ばしにする必要もないなと感じたのです。

 

ちょうどその頃、

 

アメリカの病院の仕組みなんかも、

 

少しは分かるようになってきていたことも後押しになりました。

 

私の方から夫に

 

「子どもを産み育てたいと強く思い始めたんだけど、

 

どう思う?」

 

と自分の気持ちの変遷を伝えながら、

 

尋ねてみました。

 

夫は決断を先延ばしにせず初志貫徹していくタイプなのですが、

 

この時ばかりは考え込んでいました。

 

でも彼なりに思考を巡らせ、

 

翌朝には

 

「僕も(子どもを持つことに関して)良いと思う。」

 

と言ってくれました。

 

私達二人の考えをお互いに認識できた瞬間でした。

 

 

その後、

 

アメリカの産婦人科の先生とも話をして、

 

そろそろピルの内服を止めて、

 

妊娠するための体の準備をしようということになりました。

 

そして幸運にも、

 

ピルの内服を止めてから数カ月ほどしたところで妊娠しました。

 

日本で仕事をしていた時の生活リズムだと、

 

こうはうまくいっていなかったように思います。

 

アメリカに来て体も心も整えられたことで、

 

妊娠できたのかなと感じています。

 

妊娠が分かった日は、

 

翌日にコロナのワクチンを打つ予定でした。

 

ワクチンは大丈夫だと聞いていたものの不安になり、

 

妊娠検査薬で確認すると妊娠していることが分かったのです。

 

まさかこんなに早くやってきてくれると思っていなかったので、

 

2人で本当に驚き喜びました。