· 

CASE35−16 言われたくない一言

赤ちゃんは一ヶ月ほどNICUに入院しました。

 

赤ちゃんが退院した後、

 

夜中はドゥーラさんに来てもらうよう契約していたので、

 

私も安心して眠れるかなと思いきや、

 

3時間おきに目覚ましをかけて、

 

搾乳しなければ胸がカチカチになるほどでした。

 

思いの外、

 

母乳が出たので意に反して授乳することになりました。

 

最初は私も赤ちゃんも授乳に慣れなかったものの、

 

ラクテーションコンサルトの人にアドバイスをもらいながら

 

授乳の練習を続けました。

 

そうこうしているうちに赤ちゃんが舌小帯短縮症ということが分かり、

 

舌小帯を切ってもらったら、

 

うまく吸えるようになりました。

 

夜中は搾乳をドゥーラさんが赤ちゃんにあげてくれ、

 

日中は私が直接授乳していました。

 

 

出産後のある日のことです。

 

友人から

 

「赤ちゃん産まれたの?」

 

という連絡が来た時に、

 

「産まれたんだけど、

 

黄疸でNICUに入ってるよ。」

 

と言うと、

 

「黄疸か、

 

じゃあ、

 

大したことないね。」

 

と言われたのが本当に嫌でした。

 

黄疸はアジア人によくあることなのかもしれません。

 

あなたの経験上は大したことないかもしれないけれど、

 

こちらの病院ではすごく大層なこととして扱われているし、

 

大したことなかったら、

 

1ヶ月も入院しないでしょ?

 

と思いました。

 

状況が一人ひとり違うのに、

 

黄疸ということで一括りにされて言われた感じが不快でした。

 

もちろん、

 

私も友人の立場だったら安心させるために同じ言葉を言ったかもしれません。

 

でも、

 

その時の私は受け入れることができず、

 

苛立ちました。

 

黄疸について調べると脳に障害が起きる可能性もあり、

 

そうなると知的障害者になるのかなという葛藤もありました。

 

調べれば調べるほど良い情報は出てきませんでした。

 

調べるのは良くなかったなと思います。

 

今となってはとても元気で健康なので、

 

そんなに心配することはなかったかも知れませんが、

 

あの時は必死でした。