そして、
UCSFでの不妊治療が始まりました。
前回は一度ですぐに採卵できたのに、
今回1回目の採卵の時は、
状態のいい卵が1つも取れませんでした。
3回ほど採卵して、
ようやく卵子が取れました。
注射は嫌だけれど、
慣れてきている自分もいました。
その当時も夫は出張ばかりでほとんどいませんでした。
だから注射も自分でするしかありませんでした。
自己注射が辛いって言う人もいるけど、
全然平気という人もいるし、
不妊治療をしないと子どもができないんだから仕方がない、
私だって負けてられないと思えました。
毎日自分で自分に刺す針の回数を数えていました。
「自分に刺した針の数だけYouにも刺してもらうから、
覚悟して。
こんなに痛い思いしてるんだからっ。」
と夫に言うことで鬱憤を晴らしていました。
IVFに関して一番辛かったことは、
お腹の脂肪があるところに針を刺すよう言われるのですが、
私は痩せタイプでお腹に脂肪が無く、
針を刺すたびにお腹に固い部分ができたし、
注射がとても痛かったということでした。
痛いことが分かっているから、
10数えたら打つぞと自分に気合を入れて、
自分を励まし打っていました。
注射を打った後、
冷やさないといけないくらい痛みがあるときもありました。
痛いけど、
お金も時間も私の精神力も無駄になるからやらなきゃ!
そんな思いで取り組んでいました。
そして、ようやく受精卵が5個取れました。
その時のグレードは最高に良いものではありませんでした。
それから、
では体に戻しましょうとなった時、
医師から
「この受精卵を今戻すのは危ない。
2回も失敗しているのには何か理由があるはず。
体をもう一度調べることにしよう。」
と言われました。
前のクリニックでも、
痛い検査を沢山してきたので、
また同じことをするのか、
嫌だなと思っていました。
すると、
医師から
「着床のウィンドウ(受精卵が子宮内膜に着床するのに適した時期)を調べます。」
と言われました。
調べた結果、
普通よりちょっとズレているということが分かりました。
そして
「あなたのウィンドウに合わせて戻しましょう。」
と言われました。
その時、
大学病院あるあるだと思いますが、
「トランスファーを行う医師は、
主治医と研修医どちらが良いですか?」
と聞かれました。
ここまで長い時間とたくさんのお金&労力をかけてきて、
そんなの主治医が良いに決まってるじゃん、
何のつもりで聞いてきてるんだと思いました。
IVFって受精卵を戻す場所もとても重要と聞いていたので、
そこを研修医の方に貢献してあげる気にはなれませんでした。
そして、
主治医にお願いし、
見事に着床しました。
その後の妊娠経過は順調でした。