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CASE35−3 つらい不妊治療

そして、

 

UCSFでの不妊治療が始まりました。

 

前回は一度ですぐに採卵できたのに、

 

今回1回目の採卵の時は、

 

状態のいい卵が1つも取れませんでした。

 

3回ほど採卵して、

 

ようやく卵子が取れました。

 

注射は嫌だけれど、

 

慣れてきている自分もいました。

 

その当時も夫は出張ばかりでほとんどいませんでした。

 

だから注射も自分でするしかありませんでした。

 

自己注射が辛いって言う人もいるけど、

 

全然平気という人もいるし、

 

不妊治療をしないと子どもができないんだから仕方がない、

 

私だって負けてられないと思えました。

 

毎日自分で自分に刺す針の回数を数えていました。

 

「自分に刺した針の数だけYouにも刺してもらうから、

 

覚悟して。

 

こんなに痛い思いしてるんだからっ。」

 

と夫に言うことで鬱憤を晴らしていました。

 

IVFに関して一番辛かったことは、

 

お腹の脂肪があるところに針を刺すよう言われるのですが、

 

私は痩せタイプでお腹に脂肪が無く、

 

針を刺すたびにお腹に固い部分ができたし、

 

注射がとても痛かったということでした。

 

痛いことが分かっているから、

 

10数えたら打つぞと自分に気合を入れて、

 

自分を励まし打っていました。

 

注射を打った後、

 

冷やさないといけないくらい痛みがあるときもありました。

 

痛いけど、

 

お金も時間も私の精神力も無駄になるからやらなきゃ!

 

そんな思いで取り組んでいました。

 

そして、ようやく受精卵が5個取れました。

 

その時のグレードは最高に良いものではありませんでした。

 

それから、

 

では体に戻しましょうとなった時、

 

医師から

 

「この受精卵を今戻すのは危ない。

 

2回も失敗しているのには何か理由があるはず。

 

体をもう一度調べることにしよう。」

 

と言われました。

 

前のクリニックでも、

 

痛い検査を沢山してきたので、

 

また同じことをするのか、

 

嫌だなと思っていました。

 

すると、

 

医師から

 

「着床のウィンドウ(受精卵が子宮内膜に着床するのに適した時期)を調べます。」

 

と言われました。

 

調べた結果、

 

普通よりちょっとズレているということが分かりました。

 

そして

 

「あなたのウィンドウに合わせて戻しましょう。」

 

と言われました。

 

その時、

 

大学病院あるあるだと思いますが、

 

「トランスファーを行う医師は、

 

主治医と研修医どちらが良いですか?」

 

と聞かれました。

 

ここまで長い時間とたくさんのお金&労力をかけてきて、

 

そんなの主治医が良いに決まってるじゃん、

 

何のつもりで聞いてきてるんだと思いました。

 

IVFって受精卵を戻す場所もとても重要と聞いていたので、

 

そこを研修医の方に貢献してあげる気にはなれませんでした。

 

そして、

 

主治医にお願いし、

 

見事に着床しました。

 

その後の妊娠経過は順調でした。