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CASE36−10 痛いのか分からない 

帝王切開当日は、

 

朝起きて何も食べずに病院に行きました。

 

病院に着くと、

 

看護師から説明があり、

 

同意書へのサイン等をしました。

 

私の出産病院には日本人の助産師さんが一人いました。

 

バースプランに、

 

「できたら日本人の助産師に対応して欲しいです。」

 

と書いておきました。

 

今から思えば外来で前もって言っておけば良かったと思います。

 

たまたま、

 

その方が出勤していて、

 

他の方とポジションチェンジをしてくれて、

 

私についてくれることになりました。

 

それはとてもありがたかったです。

 

麻酔を入れても感覚は残っていて、

 

そのせいで感覚だけがあるのか、

 

痛みもあるのか分からなくなっていました。

 

事前のやり取りは英語でも全く問題ないのですが、

 

その微妙なニュアンスを伝えることが、

 

気が動転している時には英語で伝えられず、

 

日本語しか出てこなかったので、

 

彼女がいてくれたことでとても救われました。

 

 

手術室は真っ白という印象です。

 

スタッフの方も数人ほどしかいませんでした。

 

手術室に入ると少し緊張しました。

 

リラックスできるようにヘッドセットを持っていっていき

 

メディテーションを聞いていました。

 

麻酔の恐怖感はありましたが、

 

麻酔の管を入れるのは一瞬で終わってしまったし、

 

痛くもありませんでした。

 

そこは問題なかったのですが、

 

麻酔の効果確認の時に、

 

私をつねって

 

「これ痛い?」

 

と聞かれるのですが、

 

つねってるのが分かるんです。

 

それが痛いか痛くないかはよく分からないという感覚でした。

 

元々不安だったので、

 

感覚がよく分からないまま執刀が近づいてくるということが

 

不安でしかありませんでした。

 

麻酔の時にある看護師さんの手を私がずっと握っていて、

 

その看護師さんが動けなくて困っていたので、

 

その頃には手術室に入っていた夫が代わりになってくれました。

 

私はパニックになっていましたが、

 

夫はとても落ち着いている人なので、

 

彼がいてくれて助かりました。

 

後で夫は

 

「医療関係者の方ですか?」

 

と聞かれたくらい冷静でした。

 

上の子は義母が家でみてくれていたので、

 

上の子については何の心配もありませんでした。