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CASE37−12 未熟児という言葉

産後は小さく生まれているし、

 

帝王切開で出産しているし、

 

この小さな命を守っていけるのかと、

 

ちょっとしたことで不安に思っている中で、

 

ある小児科医から

 

「小さいけれど健康だから大丈夫だよ。」

 

と言ってもらえた時、

 

張り詰めていたものがプツンと切れたのか、

 

その場でポロポロと涙が溢れてしまいました。

 

その時、

 

医師が

 

「大丈夫だからね。」

 

とハグをしてくれたことが、

 

とても嬉しかったです。

 

昔の言い方だと、

 

息子は

 

「未熟児」

 

というと思うのですが、

 

今は親の気持ちを考えて

 

「未熟児」

 

と言わずに

 

「低出生体重児」

 

と言っているかと思います。

 

友人と話している時に、

 

悪気なくだとは思いますが、

 

息子が抱っこじゃないと眠れなくなってきていると

 

彼女に相談すると

 

「あ〜、でも未熟児の子ってあんまり寝ないって言うよね。」

 

と言われたのです。

 

「未熟児」

 

という言葉を聞いた時に、

 

自分が言われたというより、

 

息子が未熟だと言われたという風に感じて、

 

それがすごく嫌でその夜は号泣しました。

 

自分が出産するまでは

 

未熟児という言葉が誰かを傷つけるなんて思ってもみませんでした。

 

自分がその立場になって初めて気づくことができました。

 

良くない言葉だなと感じています。

 

帝王切開で出産したことに対して

 

マイナスの感情はありません。

 

破水したことで

 

生理痛程度の陣痛は経験したものの、

 

経膣分娩だと陣痛も経験しなくちゃいけなかったので、

 

陣痛を経験しなくてむしろ良かったなと思っています。

 

それから、

 

病院のスタッフの方々がプロフェッショナルだったので、

 

完全にお任せして出産できたし、

 

結果として、

 

息子はNICUにも行かずに健康に育っているし、

 

安全に出産できたし、

 

それに尽きるなと思っています。