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CASE37−9 赤ちゃんが泣いた

赤ちゃんがお腹から出た後、

 

一瞬泣きませんでした。

 

実際は数秒間だったと思いますが、

 

私と夫にはとても長く感じられました。

 

すると突然

 

「ギャー!」

 

と泣き始めたので、

 

その瞬間、

 

安心したことを覚えています。

 

夫も

 

「泣いた!」

 

と言って、

 

夫自身も泣いていました。

 

私は

 

「大丈夫なの?

 

大丈夫なの?」と、

 

とても不安だったので、

 

ホッとしたというのが一番の感想です。

 

先生たちはあまりにも普通で、

 

慌てる様子は一切なかったし、

 

後から帝王切開出産だと

 

生まれて数秒後に泣き始めるのは普通だと知り、

 

息子が泣かなかったのは何かあったからではなく、

 

普通のことだったんだと知りました。

 

その時の時間間隔が私には無いのですが、

 

それでも赤ちゃんが生まれて体をきれいにしてもらったら、

 

すぐに

 

「Skin-to-skinするよ〜。」

 

と胸の上に連れてきてくれたように思います。

 

私は手を動かせないので何もできないのですが、

 

初めて触れることができたと感じました。

 

 

気持ちが追いついていないのもありますが、

 

無事に生きて生まれて良かったと思いました。

 

夫はへその緒を切らせてもらっていました。

 

夫は血が苦手なので、

 

「へその緒を切るのは止めておいたほうがいいんじゃない?」

 

「俺もそう思う。

 

やらない。」

 

と言っていたのですが、

 

全てが急だったので、

 

流されるままにへその緒を切っていました。

 

手術が終わり、

 

リカバリールームに移動しました。

 

そこでは少し眠ることができました。

 

2時間位、

 

その部屋にいたように思います。

 

リカバリールームでは

 

すぐにまたSkin-to-skinをして、

 

授乳もしました。

 

帝王切開だったので、

 

母乳なんて出るのかな?

 

と思っていましたが、

 

幸いにも私はその時点で初乳が出始めていて、

 

看護師さんがスプーンですくって、

 

ベビーにずっとあげ続けてくれました。

 

結構、

 

長い時間かけて丁寧にあげてくれていました。

 

私は麻酔の影響なのか、

 

朦朧としていました。

 

夫はそこで初めて赤ちゃんを抱っこさせてもらっていたようです。