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CASE39−1 珍しい形の妊娠

私の妊娠はなかなか珍しい形だと思います。

 

夫と結婚したのは2016年で、

 

その年にアメリカに移住してきました。

 

彼の会社の福利厚生の中に不妊治療の助成があったので、

 

助成があるならやっておこうと思い、

 

その時から採卵を行いました。

 

4年で計5回採卵をして、

 

受精卵を凍結しました。

 

できれば男の子と女の子が欲しかったので、

 

最初に男の子の受精卵を戻すことにしました。

 

ラボのミスで凍結していた一つの受精卵が

 

解凍に失敗してしまったりということもありましたが、

 

二度目の胚移植(受精卵を子宮に戻すこと)で着床しました。

 

着床したと聞いた時は

 

嬉しいという気持ちよりも信じられないと言うか、

 

赤ちゃんが育たないんじゃないかという不安の方が大きかったです。

私は多嚢胞性卵巣症候群だったので、

 

なんとなく自然に妊娠はしないんじゃないかと長年不安に思っていました。

 

妊娠をしてからは様々な検査もして、

 

医師からは「大丈夫」と言われていたものの、

 

何をするにも

 

自然妊娠の方よりはデータを詳しく追って慎重に事を進めていて、

 

悲しいことが起きた時に落ち込まないように、

 

小さなことで喜ばないように覚悟をしていました。

 

4、5年近く不妊治療していたこともあって

 

私自身も高齢出産の年齢になり、

 

IVFで生まれてくる子どもはハイリスク出産になるということを

 

医師から説明もされていましたので、

 

胚移植を何度もトライするという前提の気持ちでいました。

 

ですから、

 

赤ちゃんが無事に産まれるまで、

 

産まれてからもずっと不安な気持ちを持ち続けていました。

妊娠が分かった頃から、

 

吐き気や嗚咽するようなつわり症状がありましたが、

 

不妊治療の副作用症状の方が辛かったので、

 

正直、

 

想像していたよりはなんとかなるという気持ちでした。

 

一人目の時は主にフルーツを食べていました。

 

ちょうどすももや桃が美味しい時期だったので、

 

それらをよく食べていました。

 

私には家族の影響で食にかなりこだわりがあり、

 

お腹の中から食育は始まると考えていて、

 

色んな国の食べ物を食べたり、

 

なるべくバランスよく食べて栄養を取るようにしていました。

 

腰痛や頻尿、

 

こむら返りが起こり夜眠れないというマイナートラブルもありました。

 

けれど息子の場合は、

 

胎盤の位置が前側にあったようで、

 

胎動が感じづらく、

 

胎動の痛みで起きてしまうということはありませんでした。