第一子はスタンフォード大学病院の若い男性医師に担当してもらいました。
大学病院の医師は基本的にローテーションで担当制ではないのですが、
傘下の病院がいくつもあって、
そのうちの一つを不妊治療先の医師から紹介してもらいました。
そのクリニックだと担当医が決まっていて、
出産時も担当医が大学病院に来て、
出産を担当するということになるそうです。
口コミも良かったし、
担当医が付くということと、
信頼している不妊治療の先生も勧めるということで、
この方にお願いしようと選んだ経緯があります。
彼は、
「自分だったらこうする。」
という意見を積極的にシェアしてくる方でした。
また、
「妊娠する人は女性だから、
その女性がしたい出産をさせるのが自分の仕事。」
と言い、
計画帝王切開をすることも選択の視野に入れて考えるタイプの医師でした。
珍しいですよね。

それはなぜかと言うと、
「医師の仲間でも自分が出産する時には帝王切開を選択する人は多いし、
経腟分娩で産まれるということは、
産後失禁が生じたり、
性的快楽が減少してしまったりというトラウマ(外傷)が残るというデータもある。
あなたの体はあなたのものなんだから、
自分で選択する権利がある。」
という強い考えを持っていました。
その当時、
私は家族を亡くしたばかりで、
精神的にかなり落ち込んでいた時期でもありました。
ですので、
計画的に何が起こるのかというのが分かっていたほうが、
安心できて、
その後もスムーズに赤ちゃんの育児に取り組めるかなという思いがありました。

実際には医療的に帝王切開にする理由は無かったのですが、
医師は保険が適応されるように
赤ちゃんが大きいから出にくいだろうということにして、
帝王切開という出産方法にしてくれました。
アメリカでは医師によって得られる情報が偏っていたり、
質問に対する回答が人によって違うのかなと思います。
今思うと、
アメリカ人の友人達が
いろいろな産婦人科の医師に会って
「私はこんな出産がしたいけれど、
あなたはどう思いますか?」
とインタビューしていたのは理にかなっているなと思いました。
高齢ということとIVFで妊娠したということから、
自然妊娠の方よりは検査が多かったのですが、
妊娠経過は順調でした。