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CASE39−9 TOLACを選んだ理由

つわりの時期は今思うと、

 

ちょうど息子のイヤイヤ期のピークと重なったようで、

 

とても大変でした。

 

マイナートラブルは第二子の方が早い段階で感じるようになり、

 

第一子の時よりも

 

「私は妊娠してるんだな。」

 

と感じました。

 

胎盤の位置も今回は正常な位置だったので、

 

胎動もしっかり感じることができました。

 

一人目を出産する時は、

 

二人目は女の子がほしいなという気持ちが漠然とあったものの、

 

その子を出産する方法なんて考えもしませんでした。

 

TOLACという言葉も知りませんでした。

 

知らなかったけれど、

 

第一子の時の医師が言っていた

 

「あなたの体のことなんだから、

 

あなたが選ぶんですよ。」

 

という考えがスタンダードなのだと思っていたので、

 

「じゃあ、

 

もし自分が経腟分娩したいと思ったら、

 

経腟分娩できるんだ。」

 

と思ってはいたのです。

 

そして後に経腟分娩をされた方が、

 

「人生で一番幸せな瞬間だった。」

 

と言っているのを聞いて、

 

「もしかしたら、

 

自分に無いものはこれなのか。」

 

と思ったのです。

 

初めての育児をする中で、

 

赤ちゃんの頃から

 

注意散漫気味の息子とうまく愛着形成ができているのか分かりにくく、

 

長い間悩んでいました。

 

じっと私の目を見つめて、

 

笑顔を見せてくれるような親子のやりとりをイメージしていましたが、

 

実際は好奇心旺盛な息子はプレイデートでも一箇所にとどまることはなく、

 

自分でストローラーを押して遠くへ行ったりと

 

常に体を動かしていて、

 

私は他の保護者と話をする間もなく

 

「あぶないよ、

 

まってー!」

 

といつも追いかけていました。

 

母親になるということは、

 

溢れんばかりの愛情のような

 

「この子を産むために私は存在したんだ。」

 

というようなドラマチックな感情の元、

 

やさしく子どもを導くのだと想像していたので、

 

そんな感情が起こらない自分は母性が無いのかなと

 

育児で様々な壁にぶつかる度に思うようになっていました。

 

今振り返ると、

 

息子を生かす事に精一杯で、

 

責任感を強く感じ、

 

常に自分は彼のニーズに合った子育てができているのだろうかと自問自答していたので、

 

育児を楽しむ心の余裕がなかったのだと思いますが、

 

当時は帝王切開ではなく経膣分娩で産んでいたら違ったのかな

 

という考えが浮かぶこともありました。

 

なので、

 

二人目を考えた時に、

 

経腟分娩で出産して、

 

オキシトシンやドーパミンがたくさん出たら、

 

自分もしっかりとした愛着形成の過程をたどることができるのかもしれない、

 

そうしたら産後うつにもならないかもしれないと思ったのです。

 

というのも前回は喪に服していたというのもあり、

 

メンタルがギリギリな中、

 

育児をしていたので、

 

産後うつになったのだと思っています。

 

今回は一人目も育てながら二人目の面倒もみないといけないので、

 

経腟分娩をして強い愛着形成をし、

 

産後うつになる可能性を下げるためにも、

 

経腟分娩が良いと考えたのです。