手術後は酸素マスクを使用しながら、
ちょっとぼーっとした状態でしたが、
お部屋に戻り、
夫と「痛い~。」「頑張ったなぁ。」なんて話したり、
母や姉も来てくれて「あかちゃん産まれたの?」「もう赤ちゃんにあった?」なんて話をしたことも覚えています。
みんながいてくれたことが心強かったです。
産後はゾウの足のように両足がパンパンにむくみ、
おっぱいも今まで感じたことのないくらい硬く張り、
帝王切開の傷も痛い中、
全身が自分の体じゃないみたいに変化していくことに心がついていきませんでした。
さらに切迫入院で100日間安静にしていたので、
筋力低下が著しく、
倦怠感がひどかったのです。
後陣痛も半端なく痛く、
背中から硬膜外麻酔も入れていましたが、
6時間ごとに座薬も使用していて、
当時の同僚の看護師さんから「座薬使い過ぎよ~。後陣痛も痛いのはみんな痛い!切ってるからしかたないなぁ」と言われ、
確かにこんなに座薬を使っているお母さんは私も見たことなかったので、
「あぁ、そうか、私使いすぎなのかなぁ?でも、本当に痛いんですよ~。」と伝えましたが、
「みんな、それくらい痛いものよ。」との返事でした。
その看護師さんは普段から気さくな方でとても素敵な同僚ではあったんですが、
当時は帝王切開後の痛みが本当に痛くて、
他の方より後陣痛も痛かったように感じますし、
なんだかその時、
こんなに痛いのにわかってもらえないんだなぁと、
理解をしてもらえなかったことが悲しく感じました。
「この痛みって我慢しなきゃいけない痛みなのかな?」
「みんなこんな痛みを我慢しているのかな?」
「私が痛みを感じやすいだけなのかな?」
自分が悪いのではないかと思う気持ちも芽生えていました。
産科病棟で働いていても、
出産経験は初めてなので、
教科書通りではなく分からないことばかりでした。
ですが、1人目の産後の痛みは尋常じゃなかったことは3人目の帝王切開の後に感じた痛みと全く違ったことでわかることとなりました。
1人目と3人目の違いは切迫早産で安静入院をしていたかそうじゃなかったかということでしょうか。
産後の子宮が元に戻るための子宮収縮も1人目の時は弱かったようですし、
たくさん引っ張らないと子宮が元に戻らなかったから痛みが強かったのかななんて自分では想像しています。
様々な要因で痛みは強かったのだと思いますが、
出産すると途端に切迫入院していたことが無かったかのように扱われる、
元気なお母さんと同じように何事もなかったかのように扱われる、
元気な妊娠中に何の問題もない他のお母さんと同じように扱われる、
というところに私自身がお母さんお一人お一人の背景が違うという個別性を見極めた上で、
看護していかなければいけないと改めてその必要性を感じた瞬間でした。