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CASE7ー1 助産師でも不安

私は病院勤務の助産師をしています。

 

子どもが欲しいなと思っていたら、

 

自然妊娠で赤ちゃんはやってきてくれました。

 

妊娠検査薬で妊娠が判明した時、

 

それと同時に私にも陣痛が来るんだ!という恐怖心が沸き起こりました。

 

今まで助産師としてお産に関わらせてもらっていたので、

 

あの陣痛の痛みに私は耐えられるのだろうかという不安が襲いかかってきました。

 

でも、お腹が大きくなるとともに赤ちゃんも順調に育ち、

 

その恐怖は少しずつなくなっていきました。

 

 

しかし、妊娠中期くらいの頃に、

 

順調に育っていると思っていた赤ちゃんがお腹の中で育っておらず、

 

胎児発育遅延(FGR)という診断がくだりました。

 

すると今度は

 

「あ〜、この子小さいんだなぁ。下から無事に産まれるのかなぁ。」

 

という不安が出てきました。

 

お腹の中で育たないということは私の生活が悪いのかなぁ?と悩んだりもしました。

 

身体の冷えや食べ物に気をつけたり、

 

早寝早起きを意識するようになりました。

 

採血をして、

 

赤ちゃんには異常がないということが分かると、

 

やっぱり私のせいなのかなぁと思うようにもなりました。

 

「労働妊婦はね、赤ちゃんが小さくなるんだよ。」

 

と言われたこともあり、

 

働いていたのがいけなかったのかなぁ、

 

と今更考えてもどうしようもないことを悶々と考えたりもしました。

 

助産師としてFGRのお子さんを何人も見ていて、

 

赤ちゃんの心音が下がることも多かったので、

 

自分でドップラー(胎児心拍監視装置)を買って、

 

1日1回赤ちゃんの心音チェックをしていました。

 

心音をチェックすることで「あ〜、今日も生きてるな、良かったなぁ。」と安心して、

 

それが癒しの時間にもなっていました。