· 

CASE9−23 それぞれの帝王切開

帝王切開に関しては,

1人目の時の謎の肩の放散痛が本当に嫌でしたが、

それ以外、

帝王切開で出産をしたことには何の悔いもありません。

仕方ないな、

それしかなかった、

という感覚です。

妊娠糖尿病になったことで、

血糖値を気にするようになり、

産後も食事についても考えるようになりました。

あの時に血糖値に異常が出始めていることを息子が教えてくれたから、

2人目・3人目の時、

そして現在も食生活に気をつけることができているんだと思っています。

息子にも

「あなたがママに、

『ママ、危ないよ!』って、

教えてくれたんだよね。

あの時、教えてもらわなかったら、

今頃、糖尿病になってたよ。」

とお話しています。

それを機に私自身も健康でいれることのありがたさや、

予防医学を勉強しようと思えたし、

人生のターニングポイントになったと思っています。

 

 

しかし、

「妊娠糖尿病とか妊娠高血圧症候群でした。」

と人に言えるようになるまでは時間がかかりました。

「先生、医師なのに、、、」

「先生、全然太ってないのに、

どうして血糖値高いんですか?」

と言う人もいるし、

日本人の女性の糖尿病患者は、

痩せ気味の人が多いのですが、

どうしてもその知識も浸透していないので、

「医者もただの人間なので、

血圧も血糖値も上がるんですよね、

一緒に頑張りましょ〜。」

と笑って言うようにはしているけれど、

そういう目で見る人もいるんだなというのは体感しています。

ただ、私の場合は、

全て自分の今の仕事に活かせているから、

いろんなことがありましたが、

みんな元気に成長しており、

私も今糖尿病でも高血圧でもなく、

過ごせているので全て結果オーライだと思っています。

鼻からスイカを出す感覚は分からなかったけど、

手羽先の骨を折るような肩の痛みの感覚と、

術後のずっと回転しているような竹輪の感覚は、

体験できました。

あなたはこうして生まれたんだよ、

とこれからも一人一人違ったエピソードを与えてくれる子供たちに、

語り継いでいきたいです。