予定帝王切開の方なら、
入院時の持ち物に腹帯を準備しているのではないでしょうか。
緊急帝王切開の方は手術が終わったら、
すでにお腹に腹帯が巻かれていることが多いと思います。
腹帯って何のために巻いてるんでしょうね。
「腹帯って、いつまで着けているといいんですか?」
「腹帯をしておいた方が、いいんですよね?」
「腹帯を外すと傷が開いちゃうんじゃないかと思って、、、」
お母さん達からよくある質問です。
以前は、
傷口をガーゼで覆うだけの時代がありました。
その時代は、
傷口の安静やガーゼ保護、
感染予防のために巻かれていたと言われています。
しかし、
今は防水の医療用テープが貼られ、
密閉されており、
傷口の安静・保護は保たれ、
外からの感染予防対策をされています。
そしてもう一つ、
安心してください。
傷の奥の部分は5-6日ほどかかりますが、
傷の表面は24時間でくっつくといわれています。
傷の縫合の仕方は病院によって異なりますが、
お腹に超速球のボールが当たるとかそんなことでもない限り、
傷口は開きません。
歩いたり、
赤ちゃんを抱っこしたり、
お腹に赤ちゃんが乗っかったりするくらいは問題ないのです。
傷口の治りは腹帯を巻いたからといって早くなるわけではありませんし、
腹帯を巻いてないからといって傷口が開くこともありません。
腹部手術を行う消化器外科でも、
最近は腹帯をしないそうですよ。
帝王切開後、
人によってはお腹に管を入れて、
その管をお腹の外に出している場合があります。
そのような時に、
お母さん達が、
無意識的に管を引っ張って抜けたりしないようにお腹を腹帯で覆っておく、
気にならないように覆っておく、
というのは一つ利点かもしれません。
また、産後のお母さんのお腹は子宮が小さくなっていくけれど、
皮膚や脂肪はそのままで、
お腹がダルンとします。
起き上がったり、
笑ったり、
咳をしたりすると、
そのお肉が傷とともに揺れるので痛みが強くなる人もいらっしゃいます。
その際、
腹帯でお腹をキュッとややキツめに締めることで、
動く時にお腹が揺れず痛みがマシという方もいます。
それも使用する上では利点の一つかと思います。
ゆる〜く巻いているようなら腹巻きで十分です。
また、帝王切開後は悪露という膣からの出血によって、
腹帯が汚れやすいです。
産後はホルモンの乱れから汗もかきやすいので、
さらに腹帯が汚れやすいです。
清潔を保っておいた方が良い身体に汚れた物を巻いたままにしておくと、
感染するリスクが上がります。
ですので、
腹帯を巻きたいという方は洗い替え(2枚ほど)を用意しておいた方が良いでしょう。
お母さんの産後の過ごしやすさのために、
腹帯を巻いているのであって、
昔ながらのガーゼだけでの保護でなければ、
創部の治癒過程においてメリットがあるから巻いているということは無さそうです。
お母さんが不安なら不安が解消できるまで巻いていてもいいし、
傷が痛くなくなるまで巻いていてもいい。
手術後すぐでも腹帯無しで生活したとしても、
何ら問題はありません。