帝王切開後からすぐに始まっていく授乳。
(どうしてこんなに痛いのに授乳をしなきゃいけないんだ)
(いい加減寝てくれよ)
(もう授乳止めたい)
と私は何度も思いました。
帝王切開後でも、
すぐに授乳を始めた方がいい理由は経膣分娩の方と同じです。
乳汁ホルモンであるプロラクチン、このプロラクチン濃度は出産直後が最高なのですが、その後はゆっくり低下します。
授乳によって、プロラクチン濃度が一時的に高まりますので、早期から何度も授乳した方が母乳が出やすいのです。
授乳をしないでいると、1週間もすれば、母乳は出なくなります。
母乳って産んだら勝手に出てくるものではないんですね〜。
今日は母乳の話ではなく、
帝王切開後の痛みがある体で、
いかに楽な姿勢で授乳をするかということ。
授乳で思い浮かべるのは
交差横抱きかと思います。
ですが、私がオススメしたいのは
“フットボール抱き”
フットボール!?
抱いてるのは子どもですが、、、と言いたくなると思いますが、
フットボールを持つときのようなポジションを取って授乳をする姿勢なんです。
一人一人、お胸の形も違えば、乳頭の形も違いますし、
すべての帝王切開ママにフットボール抱きが向いているわけでもありませんが、
この姿勢をオススメする理由
- 赤ちゃんが傷の上に乗らない
- 新生児の首を支える手が楽
- 猫背になりにくい
1.赤ちゃんが傷の上に乗らない
帝王切開の傷が縦であろうと横でろうと、お腹を切っているのです。
傷口に何か触れると痛いんですよね〜。
その上に約3kgの赤ちゃんを乗せるわけです。
おまけに予想だにしない動きを見せる赤ちゃん。
お腹の上でのけぞったり、手足をバタバタさせることもあります。
それがお腹に当たると痛いのです。
もちろん、痛みは人によりけり。
横抱きで痛くない人もいらっしゃるので、そういう人は自身がやりやすい姿勢で授乳すれば良いと思いますが、
もし横抱きでお傷が痛む方は試してみてください。
2.新生児の首を支える手が楽
あえて「新生児」と書いたのは、首がまだ座っていない頃は授乳中ずーっと首を支えていないといけないからなんです。
授乳をやってみると赤ちゃんの頭って重いんですよね〜。
同じ姿勢をキープし続けるのがかなり辛い。
横抱き(交差抱き)は新生児の首を支えている手を反対側の胸の前に持っていかなければならないので、手や腕が非常に疲れます。
前傾姿勢にもなりやすいです。
フットボール抱きだと手が交差しないので、腕・肩への負担が少ないのです。
3.猫背になりにくい
ただでさえ、赤ちゃんのお世話は猫背になりがちです。
抱っこの時も赤ちゃんのお顔を見たり、おむつ替えの時も前傾姿勢ですよね。
そしてお腹の傷が痛い時は傷をかばうように前傾姿勢になると思います。
さらに前述したように交差抱きは手が体の前で交差するので、肩から丸くなりがちです。
どうしても肩周りの筋肉が張ってしまうのです。
そうすると気付いたら背中はバッキバキ。
授乳前に少し伸びをして、フットボール抱きでポジション調整をしたら、少し前を向いて背筋を伸ばすようにして授乳してみましょう。
授乳中ずーっと赤ちゃんのお顔を見ていないといけないわけではないんですよ。
私も帝王切開後は右胸はフットボール抱きで授乳をしていました。
その方が、身体がなんだか楽だったから。
でも、左胸は横抱きでした。
利き手の方が使いやすかったから。
こんなふうに左右で抱き方が違ってもいいんです。
産後はただでさえ慣れない育児で疲れ、
昼夜関係のない頻回な授乳で眠いもの。
そのうえで、お傷の痛みがある中での授乳は本当に大変!
少しでも痛みが少ない方法で楽に授乳ができるといいなと思います。